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四度目の氷河期 読了しました。
四度目の氷河期四度目の氷河期
荻原 浩


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[bk1]


ぼくは今日から、トクベツな子どもになることにした−。
何をやっても、みんなと同じに出来ないワタルは、ある日死んだ父親に関する重大な秘密を発見する。その瞬間から、少年の孤独なサバイバルゲームは始まった…。

※感想※

久々に一気読みした一冊。

生まれた時から父親のいない主人公のワタル、田舎のせいで差別を受け幼い頃からいつも一人きりでいた少年。
どうも自分は周りの子とは違うみたいだと気付いた彼は母の過去と照らし合わせで自分の父親は「クロマニヨン人」だと思い込んでしまうのだ。
そして次に来る氷河期を母と二人きりで生き抜くために彼の闘いは始める・・・。

この物語、実はすごく切ない話なのですが(重松氏の「疾走」と同じくらい主人公の少年時代は孤独で心にグサグサと刺さる痛さがあるのです)、それが荻原氏の手にかかると何故かクスリと笑いの出てくる物語になるから不思議です。
なにせ父親がクロマニヨン人だなんて突拍子もない発想し、それを信じ込んで石でヤリを作って氷河期に向けて狩りの練習までするわけですから思い込みの激しさがわかりますし、その思い込みによってワタルはトンデモナイ勘違いで暴走してしまうのです。
そんな彼の暴走に付き合うのが少年時代に出会った一人の少女・サチ。
またこの少女がとても良い味を出しているのですよね。
かなり不幸な家庭に育ちながら強さと優しさを持った少女の登場でワタルの世界が少しずつ広がっていきます。いや暴走が止められていくのですかね?
自分がトクベツで誰とも一緒になれないと思っていた少年の氷河期のような心をサチが溶かしていくのですから。

シングルマザー、虐待、偏見、苛め、死別、殺人(?)と実にさまざまな要素を加えながら物語は進んでいきます。
テーマが重いのに何故か読書中に心が塞がれることはない、これも荻原さんの魅力の一つなんですよね。

フツーって何?トクベツって何?そして家族とは何?

ガツンとくる一冊を読みたい方にオススメ。

★★★★★

| 感想 | 16:57 | comments(0) | trackbacks(0) |
押入れのちよ 感想
押入れのちよ押入れのちよ荻原 浩 Amazonで詳しく見る

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*あらすじ*

リストラ同然で退職し、家賃の安い場所への引越しを余儀なくされた28歳のサラリーマン恵太。不動産の親父の怪しさも安さに釣られて越して来た3,000円の物件には変な隣人そしてこれまた食べ物に釣られて出てくる明治14年生まれの「ちよ」が憑いていた。・・・「押入れのちよ」

僕と雄二と美雪は大学時代のサークル仲間。
「ドリカム」のような男二人、女一人の関係がある日崩れた。
数年後、その内の一人は末期癌で死亡。その墓参りの日に僕は死後の世界からある決心をして「コール」する。・・・「コール」

こんな結婚生活は早く終止符を打ちたい。
文彦は丹念な計画の上で妻・久仁子に事故にも見える殺害方法を決行する。
そして久仁子の方も文彦以上に計画を練り実行に移す。
その日は今夜、二人の最期の晩餐が幕を開ける。・・・「殺意のレシピ」

他、「お母さまのロシアのスープ」「老猫」「介護の鬼」「予期せぬ訪問者」「木下闇」
「しんちゃんの自転車」の全9作の短編集。

*感 想*

荻原浩さんの1999年〜2004年までに書かれた短編を集めた一冊。
表題は「押入れのちよ」になっていますし装丁がいかにも怖そうなのでどんな怪談話な
のかと思っていたら、これが今までの荻原さんらしい笑えて最後はホロリとくるような
荻原ファンにとっては大満足の短編なのです。

幽霊なのに「ちよ」は恵太が寝ると出てきていきなり置いてあったビーフジャーキーを食べてしまうのです。そして「うまいの」「これはなんの肉だ」「馬かな」と一人大満足する可愛らしい幽霊ですし、恵太は恵太で嫌なことは後回しにしちゃう性格なので頭の片隅では「幽霊」の文字が浮かぶもののあえて「幽霊」だとは信じずに「ちよ」と会話を始めてしまうのですからいかにも荻原さんに出てくる主人公らしい主人公。
そんなお気楽の恵太は頭のおかしい子が紛れこんだのだと思ったのでオニギリなどで手名付けて「ちよ」から名前や出身を聞くうちにやはり「幽霊」だと気付き悲鳴を上げてしまうのです。
そんな恵太を見て「ちよ」が言う一言。(流石にネタバレなのが書きませんが・・・)
もうね、思わず吹き出してしまいました。
人相学の分かる「ちよ」との同居生活が始まった恵太ですが、普通幽霊との同居だと怖いと思いがちなのに登場する「ちよ」が凄く可愛らしいのです。
この一話だけで一冊分の元が取れるくらい「荻原ワールド」の詰まった短編。
出来ればこの二人の同居話、続編が是非とも読んでみたいですね。

他には夫婦揃って相手を殺そうと企むブラックユーモアな一話や、子供の頃に出会った少年との哀しいけれども懐かしい一夜の出来事、殺人を犯した場所にやってきたのは珍客でにっちもさっちもいかなくなった男など、全く違うタイプの9つの物語を味わえる一冊です。
ただ最初の「ロシア」と「老猫」「介護」は私自身あまり好みではないので、最初の「ロシア」だけ読んで暗い気分にならないように、是非とも表題の「押入れのちよ」だけ
は読んで欲しいと思っております。
特に荻原ファンの方にはオススメ。

一言■表題作の「押入れのちよ」だけで大満足。これシリーズ化してくれないでしょうか。
評価 ★★★★★
| 感想 | 21:46 | comments(0) | trackbacks(0) |
あの日にドライブ 読了しました。(*^_^*)
4334924727あの日にドライブ荻原 浩 光文社 2005-10-20売り上げランキング : Amazonで詳しく見る

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*あらすじ*

元エリート銀行員だった牧村伸郎は、上司へのたった一言でキャリアを閉ざされ、自ら退社した。
いまはタクシー運転手。公認会計士試験を受けるまでの腰掛のつもりだったが、乗車業務に疲れて帰ってくる毎日では参考書にも埃がたまるばかり。営業ノルマに追いかけられ、気づけば娘や息子と会話が成立しなくなっている。
ある日、たまたま客を降ろしたのが学生時代に住んでいたアパートの近くだった。あの時違う選択をしていたら…。

過去を辿りなおした牧村が見たものとは?

*感 想*

荻原氏の本に登場する主人公は多くの人にとって等身大のサラリーマンの姿。
特に今回はエリート銀行員からタクシーの運転手になった伸郎が主人公ですしタイトルが「あの日にドライブ」ですから、重松氏の「流星ワゴン」みたいな話なのかな・・と思っていました。
ところがやはり荻原さん、良い意味でしっかりと裏切ってくれました。

きっと誰にでももう一度戻ってやり直したい「あの日」はあると思います。
一体どこで自分は間違えてしまったのかと選んだ道の全てがダメだったように感じる時や何をやっても上手くいかないのは運のせいで、もう一度「あの日」に戻れば違う道を選んでいたのにと、悔やんでも仕方ないことをいつまでも悔やみ続けるのが人間であり、「あの日」から起きるはずの全く違う人生を妄想してしまうのも人間だと思います。
ですから読みながら読者側も自分の人生の中で選ばなかった「あの日」の別の選択を妄想させられてしまうのですよね。
伸郎の物語なのに伸郎だけの物語ではなく、自分の人生もついつい重ねてしまう。
だからこの先どうなるのか、本当に「あの日」の選ばなかった道を今選ぶことが出来るのか、それこそ人生は今からでも車線変更は可能なのか?と先が気になって仕方がない一冊でした。
変なプライドに邪魔されて、こんな場所は本当に居場所ではないと思う伸郎の気持ちや、過去へ執着し過ぎてしまう行動など人生が自分の思うものとはちょっとズレてしまった時に誰もが思う気持ちを生々しく書いてあり、時に読んでいてドキリとさせられてしまいます。

例えば他の作家さんが書けば伸郎の人生は凄く深刻なものですし、もっと重たいものになってしまうのに、荻原氏が書く伸郎の姿は深刻の中にも笑いがあるのです。
その笑いはトホホという笑いに近いのですが実際に社会に出てみるとこのトホホという可笑しさに出会うことは多いのですよね。

最終的に伸郎が気付いたこととは・・・これは読んでのお楽しみということでここには書きませんが大人版の森絵都「カラフル」みたいな一冊かなと思いました。
見えてこなかった家族の色々な思い、周りの人々の本当の姿。
決して何かが解決したわけでもないのに何故か心の中がスッキリと晴れ渡る一冊でした。

一言■誰もが一度は思うこの気持ち・・・オススメです。
評価 ★★★★★
| 感想 | 18:50 | comments(0) | trackbacks(2) |
コールドゲームの文庫版、予約が開始されました。
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■あらすじ■

17歳、まさかそんなに早く死ぬなんて思ってもいなかった。

甲子園に届かなかった夏、中学時代のクラスメートに次々事件が降りかかる。切なすぎる結末。

弁当を笑われ、プロレスの技をかけられ、教室でパンツを下ろされる。
クラスじゅうのイジメの標的にされていた小柄な少年、トロ吉。
「俺たち、そんなにひどいことしたかな。あの時は、しょうがなかったんだよ。自分だけやらないとクラスで立場がなくなっちゃうって感じで……」

中2から高3。4年あればずいぶん変わる。誰だって。

【2003年の単行本を読了した時の感想です。】



テーマは「いじめ」で重苦しいはず・・・しかし荻原氏の場合はその中にもほんの少しユーモアを取り入れてくれているのと、ミステリの要素も含んでいるので読み始めると途中で止められなくなります。
荻原さんの作品には人を惹き付ける「力」が強いんですよね。
登場人物達の生き生きとした様子はこの人ならでは。

いじめ」をした側もこの物語の中に出てくるトロ吉の同級生のように「いじめた」事を恥じていたり暗い過去だと思っている、この「過去」だと思っている部分に「いじめた」側と「いじめられた」側の差があるのでしょうね。
確かにトロ吉が受けた「いじめ」は酷すぎて、その制裁は受けても仕方なさそうなものばかり。
担任も最低だし・・・。

4年経てば変わるけど、変われないこともあるんですよね。
そして謎が解けた時、更に復讐の凄さを感じちゃいました。

一言■マスコミの態度は妙に納得。そうなんだよね、マスコミって。

| 感想 | 11:54 | comments(0) | trackbacks(0) |
僕たちの戦争 私的感想文
僕たちの戦争荻原 浩双葉社2004-08売り上げランキング 4,330Amazonで詳しく見る

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*あらすじ*

2001年9月12日世界貿易センタービルに旅客機が突っ込んだ翌朝も尾島健太(19)は、テレビの臨時ニュースや新聞には目もくれず、一人サーフィンに出かけた。
バイトをクビになりガールフレンドのミナミとも喧嘩中で会えないからだ。
しかし、大波に呑まれた健太が目を覚ますと、そこは1944年だった!

1944年9月12日霞ヶ浦飛行場から飛び立った石庭吾一(19)は、「海の若鷲」に憧れる飛行術練習生だ。
しかし、操縦を誤って海に墜落してしまう。
蘇生した吾一が目覚めたのは、なんと2001年だった…。

根拠なしポジティブのフリーターとバリバリの特攻隊員が入れ替わり―どうなる、ニッポン!?
愛と青春のタイムスリップ・ウォー。

*感 想*

前半は本当に根拠なしのポジティブフリーターの健太と、2001年の世界に吃驚仰天する石庭の行動に笑いが止まらなかったのですが、後半になるにつれ二人の運命がどうなるのかと切なくなっていった一冊です。

凄く考えさせられた部分はこちらの世界にやってきてすぐの頃、石庭が嘆いていた場面です。
自分たちが命を捨てて守ろうとした国の五十年後の姿は、多すぎる物質と欲と音と光と色の世界で、謙虚も羞恥も謙譲も規範も安息もない世界。一体何を守るために命が散っていったのか?と。
この言葉は何だかズシリときました。

また逆に健太は後一年で終戦を迎えるのに、五十年前の世界にきて好きになった者たちがどんどん国のためと自ら志願して命を落としていくことにショックを受ける姿も辛いものがありました。

最後の参考文献を見ても荻原さんがこの五十年前の時代のことをかなり調べて書かれたのが分かるのですよね。
だから尚更その時代のことは読んでいて辛かったです。
特に人間魚雷に関しては胸が詰まるような気分になりました。

実は戦争ものがすごく苦手でこの本もタイトルが「僕たちの戦争」でしたがまさか戦時中のことだとは思ってなかったのですよね。その苦手な戦争中の話なのに決して暗く重たいだけでなく、その時代ならではの明るさ、笑いの部分もちゃんと含んでいるのが荻原さんならではです。

途中からはどちらもに生き残って欲しいと願い続ける一冊でした。
多分読む人によってラストは色々な解釈があると思いますし、色々と想像できるのではないでしょうか?
戦争を経験してない世代の人は読むべき一冊ですね。すごく考えさせられます。

■かなりのネタバレ■

ラストの解釈について述べているので未読のかたは読まないで下さい。面白さがなくなります。




ラストの解釈は色々と想像できるのですが、ここはやはり一番自分にとっていい解釈を。

268ページのミナミのせりふの中に「時々知らないおじいさんに見つめられる」という箇所と最後に吾一は何とか21世紀まで生き抜いてミナミを遠くから見守るんだという箇所があるんです。
最後にミナミの元に戻ってこれたのがどちらにしても21世紀で再び二人ともミナミと巡り逢えているのではないかと思うの
ですよね。

また別の解釈ではラストで石庭は母親の胎内で羊水に包まれている気分だったとあるので昭和20年に戻るのではなく愛するミナミの元へ生まれ変われとして戻ったと解釈できますし・・・。

どちらともに生きて欲しいと願ってしまうのでこういう解釈になってしまいました。


一言■前半は笑いながら、後半は切なくなりながら読んだ一冊。これぞ荻原浩ですね。オススメです。
評価 ★★★★★
| 感想 | 13:53 | comments(3) | trackbacks(3) |
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